【要約】日本一カンタンな「投資」と「お金」の本~中桐啓貴さん著

書籍紹介(ネタバレ有)

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書籍の紹介です

こんにちはー!カナヤンです^^

みなさんは積み立て投資、やっていますか?YouTubeや本屋さんで見ても、いろいろな方が勧めている、インデックスファンドの投資です。興味はあるけど「めんどくさい」「リスクがこわい」などで始めることができない。そんな方にオススメな本がこちら!!

日本一カンタンな「投資」と「お金」の本というタイトルの書籍です。

著者の中桐啓貴(ナカギリ ヒロキ)さんは2007年に会社勤めでお金持ちになる人の考え方・投資のやり方というタイトルの書籍を出し、その本を通して「積み立て投資でグローバルに分散投資をしよう」という考えを広めた人です。その本の読者から「とても参考になった」「ぜひ積み立て投資を始めたい」というメッセージをたくさんいただいたそうです。

~こちらの本です~

前回出版してから、本書~日本一カンタンな「投資」と「お金」の本~を出版するまで12年もの月日が経っています。その間にはリーマンショック(2008年)やチャイナショック(2015年)がありました。この期間に積み立て投資を継続していれば、投資元本に対して資産は2倍以上に膨れ上がっていたはずなのですが、読者からのお礼、つまりは中桐さんの本のお陰で資産を増やすことができた、というメッセージがなかったそうなんです。

 

不思議に思った中桐さんは、あるネット証券に積み立て投資をしている投資家の、平均的な積み立て期間を調べて貰いました。するとなんと、、、2年から4年間だったんです。10年20年と継続して積み立て投資をするつもりで始めたんだけど、実は数年間で積み立て投資を途中でやめてしまっている人がほとんどだったのです。

アメリカのファイナンシャルアドバイザーの間では、こんなことを言われているそうです。

~リスクとは ”マーケットが変動”することではなく、”投資を途中で辞めてしまう”ことなのだ~

長期投資のつもりで持っていた株を、リーマンショックが起きたその時に手放してしまう。。。これこそがリスクです。リーマンショック自体はリスクではなく、それをこわいと思って逃げ出してしまう人間の「心」こそがリスクなのです。

 

本日は、本書を(この記事を)読むことで、投資の軸を持つことができるようになります。毎日のようにテレビやネットを通じて、マーケットに対するネガティブなニュースや情報が飛び込んできますが、投資の軸を持つことでブレなくなり、平然と受け流すことができるようになります。逆に軸がない投資家は、ネガティブ情報を聞いて、一喜一憂して「長期投資をやめたい」という衝動に駆られてしまうのです。ぜひ、この機会に投資の軸を持つきっかけにしましょう!

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本書の内容は、

  1. 日本人はなぜ投資をやらないのか
  2. お金持ちは本当に悪なのか
  3. 「こわい」はどこから生まれるのか

これら3つのパートに分けて解説していきます。

 

①なぜ日本人は投資をやらないのか

いまだに日本人は「株式」や「投資信託」に対する不信感が根強く残っています。

 

理由として考えられるのは、日本株がここ30年間、停滞してしまっていることで、身の周りの人に、投資で儲かった人がいない、ということが考えられます。日本の経済は停滞しており、日本株に投資してもうまく儲からない時代が続いてしまっている。これが、日本人が投資を嫌っている理由のひとつと言えます。

 

しかしその一方、米国株に30年前に投資をしていれば、この30年間で10倍になっています。ドイツ株でも同様の傾向です。だからこそ、アメリカ人やドイツ人は今すぐ使わないお金は投資に回そうと考えます。長期的に見れば、銀行に預けているよりも、投資した方が利回りが良い、と考えるからなのです。

 

日本人はどうでしょうか?

 

日本株の低迷に加え、投資に対する正しい知識を学校で教わらない。そのせいで、ギャンブルに似たようなものだと思い込んでいる人も多く、資産の10%も投資に回していないんです。これは日本人にとって大きな機会損失だといえます。

 

これはアメリカ人やドイツ人が優れているという話ではなく、アメリカ人やドイツ人のように投資に対する軸をしっかりと持ちながら世界に分散投資するというのが、シンプルでかつ効果的に資産を増やすことのできる手法なのです。

 

また、日本では投資のように汗を流さずお金を稼ぐ行為は悪い行為だという価値観が染み付いているせいもあり、投資に対する知識が育ちにくいのです。さらに日本には貯金振興と言う考え方もあります。

子供の頃から私たちは、いざという時のために「貯金しておきなさい」と親から言われてきませんでしたか?お年玉をもらった時どう使うのか聞かれ、「貯金するよ」と答えると、偉いね~と褒められませんでしたか?私たちはそのような社会で生きてきました。なぜこんな教育が行われてきたか、それは、第二次世界大戦の直前、戦費調達を目的に政府が半ば強制的に、貯金を全国に奨励したシステムだったのです。

 

そして戦争がなくなった現代では戦費に代わり、巨額の国債を償却するために預金者のお金、皆さんの貯金が運用されています。

 

ホリエモンこと堀江貴文さんは、この貯金信仰に対してこう言っています。

  • お金の無駄遣いはしたくないくせに、時間を無駄遣いをすることに抵抗がないのは変だ
  • 僕は貯金でなく「お金を使え!」と言い続ける
  • 自分で行動して穴を開けたものだけが余った金を総取りにでき、金の悩みから解放される
  • 大人は口を揃えてお金を大事にしろというが、そうではなくてお金の本当の意義、正しい使い方を子供たちにきちんと教えるべき
  • それを怠った結果として、貯金信仰に縛られた人間ばかりの、閉塞した社会ができてしまったのではないか

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ぜひ今一度考えるべきは、

貯金信仰や、投資が悪だという考え方は、本当に心の底からあなたが思っていることなのでしょうか?それとも親や先生によって延々と聞かされ続けた、子供時代から洗脳なのでしょうか?

 

日本に住んでいると、日本の価値観が当然だと思うのも無理は無いです。しかし、一度それを疑う視点を持ち。自分の考えを見直してみませんか?

 

②汗水たらさず得たお金は「悪」なのか

汗水たらさず得たお金は「悪」だという、日本人ならではの考え、ありますよね~。このパートではそういった考え方を見つめ直していきましょう!

このような考えは、2つの要素生まれています。それは・・・

格差教育です。

 

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教育については前述したので、ここでは「格差」について考えていきます。格差を生んでいる大きな要因はこの社会が資本主義だからです。この資本主義の仕組みを正しく理解することが投資で勝つための基礎にもつながるので、ぜひしっかりとお読み取りください!

 

現代において、世界中の国が資本主義を採用しています。欧米はもちろん、日本も含め世界中の多く国々が資本主義体制なのです。

 

資本主義を採用する国が多い理由は、主に2つあります。

  1. 資本主義は、社会全体の富が増え、株価も上がり、そこで暮らす人々の所得水準が上昇する
  2. 資本主義は、社会主義のような思想家の理念や理想から生まれた仕組みではない

特に2点目がポイントでして、理想ではなく人々の現実生活における欲求が作り上げた仕組みこそが、資本主義なのだという点です。

 

18世紀末から19世紀にかけて、近代工業化を成し遂げたイギリス、フランス、ドイツなどの西洋諸国では経済社会が大きく変わった「産業革命」、その西欧で大きく変化した経済世界の現実を表現するために生まれた言葉こそが、「資本主義」です。

 

資本主義の仕組みをあみ出し、発展させた人とは、もともと農村での自給自足の生活から、商工業の時代に変化したことで何らかの仕事をし収入を得なければ食べていけなくなった人たちです。彼らには、あれこれ制約されずに自由に商売し、稼いだ利益で自由に暮らし、生活を豊かにしたいと言う欲求がありました。資本主義には、このような理想や理念ではなく、現実に対する本音の欲求が産み育てた仕組みなのです。

 

資本主義は、資本、つまり、財産を個人で所有できる社会のことです。分かりやすく言うと、何をしたっていいし、それで得たものは自由に使っていいですよと言うことです。株価が上がるのも、この資本主義と言う土台の上で、企業が自由に経済活動できるからです。

 

資本主義社会において、起業をするのか、会社に勤めるのか、どの職業につくかは自分の意思で決めることができます。また稼いだお金は自分のものであり、自由に使い方や貯め方を決めることができます。金融資産や不動産だけでなく、それが工場や田畑などを所有してビジネスに使うことも自由にできます。企業は、軍隊や政府が支配するのではなく、資本を提供した株主が経営権を持つことができます。人事も経営方針も利益配分も、資本を出した株主が決めることができる。これが資本主義社会です。

 

資本主義は、自由な社会ですから、逆にいうと、お金の稼いで豊かになることも、貧しくなることも個人の自由と言うことです。努力次第で億万長者になるチャンスがある社会ですが、一方で努力と責任が伴うと言うことなんです。

 

近代経済学の父といわれるアダム・スミスの、こんな言葉があります。

~我々が食事をできるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである~

つまり資本主義経済と言うのは人間の奥底にある、儲けたいと言う欲望によって回っているんです。その欲望は、悪いことではありません。その欲望によって結果的に皆が豊かになっていくと言うことです。

 

資本主義の大事なポイントとしてさらに言えることは、誰でも社会を支える立派なひとりであるということです。自分の生活のためという動機であっても、一人ひとりが稼ぐということは、結果的に、社会の富は増えるのです。

ただ、お金を稼ぐことを肯定的に捉えることがとても重要なのです。きちんとお金を稼いで暮らすことは非常に道徳的である。と誇りを持つことが重要なのです。誰かが稼いで、誰かが財やサービスを生んでいるから、作っているから、私たちは豊かな消費生活を送れるのです。そして企業が設備投資をして、生産活動ができるのも、誰かがお金を投資してくれているからなのです。

 

私たちが稼いで豊かになろうとすることは、むしろ社会のための行為であり、その欲望によって資本主義社会は成長していくのです。健全で活力のある社会を保つためには、自分で稼いで自分の資産を増やし、その資産を投資という形で社会に還元していく人が増える方が良いということなのです。

 

投資を通じて、自分も社会も豊かになれることが資本主義の最大の魅力です。

 

日本人の中には、汗水たらして働いて得たお金は尊いけれど、投資で得たお金はあぶく銭と言う人がいますが、まったくの勘違いなんです。どちらで得たお金も尊いお金なんです。稼ぐことで世の中の役に立つことが資本主義の考え方です。

 

 

長くなりましたので、まとめておきましょう。

  • 個人がお金を稼ぐという行為が、社会の経済成長に繋がる
  • 汗水たらして働いて得たお金も、投資で得たお金も、どちらも尊い
  • 自分のお金をリスクにさらす「投資」という行為は社会貢献である

 

資本主義に対する理解を深め、投資に対して抱きがちな誤った価値観を見直してほしいと考えます。

 

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③「こわい」はどこから生まれるのか

なぜ投資を辞めてしまうのか、なぜ怖いと感じてしまうのか、

米国株は過去20年間で3倍になっています。という事は、長期投資をしていたらこの20年間で、3倍になるリターンを享受できていたと言うことになります。ただしこれは「言うは易く行うは難し」で、10年20年と投資を継続できる人はそれほど多くはありません。

最初に買ったら、あとはずっとほったらかしにしておけばいいだけなんですが、それが難しいんです。

飛行機に乗って、大きく揺れると、もしかして墜落するのでは?と不安になりますよね。でも機長やキャビンアテンダントたちは飛行機が揺れる事はあっても簡単には落ちないと言うことを理解しているので動じません。投資も同じで、長期的に投資を続ける中で、一定の揺れっていうのは必ずやってくるんです。そこで動揺して不安に思い投資をやめてしまう人が多いんです。だれでもリーマンショックなどの大きな揺れが来たら不安に思うと思います。100年に1度の経済危機などと言う煽りを目にしたら、これまでの常識は通用しないんだから株を手放すなくては。そう考えてしまうのも無理もないことです。しかしそこをぐっと堪える必要があるんです。

そのような大きな揺れを乗り越えるために必要なものが、知識です。知識を学ぶ事は投資で成功する確率を上げることにつながります。有名人が米国株式インデックスファンドが絶対に安全!オススメだ!と言っていたとしても、その投資を行うのはあなた自身です。心の底から、なぜインデックスファンドが良いのか理解できていないと、大きな揺れに動揺して手放してしまうんです。逆に有名人が言うことを信じすぎたあまり、本当に手放すべき場面が来たときに対応できないと言うこともあるかもしれません。

知識とは精神を安定させてくれる、重要な要素です。インデックスファンドで投資を行う。知識がある人もない人もやる行為自体は同じかもしれませんが、知識によってその投資の成功確率っていうのは大きく変わってきてしまうんです。ぜひこういった記事をきっかけに、自分で本を読み、学びを深めていただきたいと思います。

 

私たちは今、時代の転換点にいるためパラダイムチェンジをしなければいけません。つまり戦後の高度成長期に醸成された日本人の価値観からの脱却です。その古い価値観とは、同じ企業に定年まで働き、資産は銀行預金にしておいて、定年後は国が面倒みてくれると信じている、これが古い価値観です。65歳まで働いて80歳で寿命を迎えると言う時代から、80歳まで働いて100歳で寿命を迎えると言う時代への転換を受け入れる必要があるんです。

 

そのためには資産を効率的に、かつ長く運用することが重要です。そして長く働くことも必要になるということです。長く働くには折り返し地点である50歳前後で、もう一度学び直し、新たなスキルを身に着けることで自分のマーケットバリューを上げていく必要があります。

 

より長く働けると言うことは、それだけ資産を増やすチャンスが増えるということです。そして、資産を効率的に運用すると言うことです。長期投資はギャンブルやトレードと違って、世界経済が発展をし続ける限り、投資をしている全員が儲けることができるんです。絶対に投資をしたほうがいいと言っているわけではありません。ただ知識がない状態で投資をした方が良い、しないほうがいいと言うことを判断するべきではないと言うことなんです。

 

ぜひこの本をきっかけに自分の人生を見つめ直してほしい、そう願っています。

 

本日紹介させていただいた本は、日本一簡単な投資とお金の本、です。小説形式でお金のことが学べる、とてもわかりやすい本ですのでぜひ一度、お手に取って読んでみていただきたいと思っています。

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