書籍の紹介「GIVE&TAKE」
本書は、この世の原理原則とも思える「ギブ&テイク」は今後も通用するのか?と提起しながらも、なぜ「与える人」が成功するのか、「与える人」であるべきかと考察する一冊です。
人は3種類のタイプに分かれるとこの本では定義しています。
- ギバー・・・与える人
- テイカー・・・受け取る人
- マッチャー・・・バランスを取る人
この3種類のうち、一番成功するのがどのタイプの人か?
- “テイク”を前提として””ギブ”すること
- “ギブ”の結果として”テイク”すること
これは同じことのようで、まったく異なるのだと言います。
本書では、原理原則と呼ばれる「当たり前のこと」にさえ疑問を投げかけてみることで、思ってもいなかった「新たな思考」が生まれるということが体験できます。
要約①:成功を収める人の共通点
大きな成功を収める人には3つの共通点があり、その共通点とは
- やる気
- 能力
- チャンス
と言われています。勤勉で才能があり、かつ幸運を勝ち取れるような人が成功者に共通する点です。
しかしここでは成功を収める「4つめ」の要因が ギブ&テイク でです。人と、どのようにギブ&テイクを活用するかで成功は大きく左右される。
要約②:テイカー、ギバー、マッチャーの存在
「テイカー」は常に、与えるよりも多く受け取ろうとします。ギブ&テイクの関係を、自分の有利になるように持っていき相手の利益よりも自分の利益を優先しようとします。
「ギバー」は、ギブ&テイクの関係を、相手の方の利益が大きくなるようにする人です。自分中心に考えるテイカーとは対照的で、他人を中心に考え、受け取ったこと以上のことを相手にしようとする傾向があります。
仕事においてギブ&テイクはさらに複雑です、ひとりの人間がギバーとテイカーのどちらかにしっかり分かれることがほとんどなく、大抵の人たちはその中間、ギブとテイクのバランスをとろうとするマッチャーです。「マッチャー」は常に、公平性の観点に基づいて行動しようとします。
要約③:ギバーこそが成功する時代
この3タイプをグループ分けして、様々な業種、学業においてどのグループが成績がよかったかという調査をしたそうです。
一番成績が悪かったグループは「ギバー」だったそうですが、驚くことに、一番成績が良かったグループも「ギバー」だったそうです。「テイカー」「マッチャー」は、ビリではなかったけど、トップでもなかったということになります。3タイプで成功を収めるのは、ギバーである。
ギバーは人に頼ることを「弱さ」とは考えず、頼り合うことが「強さ」の源だと考えます。より大きな利益を考え、グループに貢献することで、周囲からは感謝されます。さらには、人が嫌がるような仕事でも引き受けようとするので、周囲から称賛されます。
人は利己心と思いやりの両面を原動力にするとき、もっとも成功に近づくことができます。他社への関心と、自分への関心が結び付けば、ギバーは燃え尽きることなく成功を勝ち取る可能性に近づくことができます。
ギバーは、頭の中では成功の定義そのものが、テイカーやマッチャーとは少し異なるのかもしれません。ギバーは、成功を「他者にとってプラスの影響をおたらす個人的なものだと考えるのです。
コメント